みなさんはじめまして、Bリーグの鹿児島レブナイズでコーチをさせていただいている伊藤治矢です。今回、バスケットボールの戦術的な(コラム)を書いてほしいと佐々木クリスさんにご依頼いただきました。
正直、あまりセルフプロモーション的なことには消極的で、チームの新シーズンも戦っている最中です。それでも、クリスさんとお話をするなかで彼の意図に共感できる所があったので、コラムを書かせていただくことにしました。初回はX’s & O‘s「的」な内容です。では早速行きましょう!
なぜ日本でフラットスクリーンが見られないのか 今年の夏、都内でクリスさんからお茶に誘っていただいた時の話です。仕事や私事の近況を報告するなかで、彼がふとこう言ったのです。
「ハリー(僕のアメリカンネーム的なもの)、どうして日本ではフラットスクリーンが流行らないんだと思う?」
うーん確かに。
思い出してみてください。2024年のパリ五輪でアメリカ代表がここ1番で使ったのは、レブロン・ジェームズとステフィン・カリーのインバートスクリーン(フォワードやセンターに対してガードがスクリーナーになる)でした。
X&O📝ピック&ロールおよびボールスクリーンの基本図解 #2
知っているようで知らないボールスクリーン #2。ここでは基本形から応用編、派生型などを紹介します。日々の観戦に役立つことを願っています。
Vol.2 of Diagrams of ball screen plays you may or may not know. Here we introduce basic forms, applications, and variations. Please make use of them for your daily game experience.
近年、NBAで最も守るのが難しいアクションは、ガードがスクリーナーになるアクションだと思います。レブロンとJJ・レディックも、ポッドキャストでこのインバートスクリーンについて述べています。
ただし、ここで疑問に思ったのは、フラットスクリーンに関してです。
※一概にフラットスクリーンといっても、プレッシャーリリースからエントリーに入るものや、多くのリーグで見られるステップアップからのフラットスクリーンは、ここでは扱いません、今回のコラムにおいてフラットスクリーンは、スクリーンのアングルのことを指します。2メンゲームでコートを縦に三分割した時にミドルエリアで行うものだと思ってください。なお、ここでも2メンゲームはガードとビックなのか、インバートスクリーンのビッグとカードなのか、カードとガードなのかなど細分化できますが、今回はそこまで考慮しません。
コートを三分割したミドルエリアでのフラットスクリーン 日本でもガードが多くの場合にスクリーナーとなるゴーストスクリーンを多用するチームは男女、プロアマ問わずたくさん見かけます。(特にスイッチ後、ビッグマンがスモールを守っている時にゴーストスクリーンで2vs2のアクションを起こすというルールが多いと思います)が、スイッチ等関係なくフラットスクリーンのアクションからエントリーに入るチームや、ショットクロックが少ない時にトップ付近でフラットにスクリーンをかけるチームが少ないよね、というのがクリスさんの考えだと思います。
フラットスクリーンとは。そしてなぜ活用されるのか? フラットスクリーンとは、文字通りスクリーンのアングル(角度)をフラット(相手側ゴールのベースラインに胸が向く角度)にセットするスクリーンの事です。
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