コントラクトイヤーである7シーズン目を戦うロサンゼルス・レイカーズ 八村選手。いずれ訪れる第三の転機に向かってどのようなパフォーマンスが求められるのか。この記事は佐々木クリスがアナリストとして分析と展望をする長編の第二部である。
第一部はこちら
コントラクトイヤーを迎える | Rui Hachimuraの新シーズンに求められるもの - 第一部
The lights of L.A. shine bright — but for Rui Hachimura, season seven is about legacy.
A contract year that could redefine his place in the league.
41% from deep two years straight — now he needs new weapons, sharper defense, and a mindset to match.
Chris Sasaki breaks it down.
ショットセレクション - 引き算の美学 前回の第一部で取り上げた八村選手の役割の変化とともに変わってきたもの。次に指摘したいのはショットセレクションだ。下記のグラフは八村選手のキャリアにあって過去6シーズンのミッドレンジショットと3ポイントショットの推移を表したものだ。
ウィザーズ時代からレイカーズへトレードされたキャリア4シーズン目まではほぼ1:1で推移していたが、レイカーズ加入を境にミッドレンジは急激に減少。3PAはウィザーズ時代の2倍近くなり、2024-25シーズンはいまや1本のミッドレンジに対して3ポイントを5.6本放っている。
しかも第一部で触れたように、3ポイント成功率が41%を超えているということは放つごとにチームは1.23点以上が見込めるということ。(0.41x3=1.23PPP)八村選手が100回の3ポイントを放つことができればチームは123点をあげる期待が持てるということだ。これはトランジションからのアタックを超えてくる数値であり、もはやオープンはもちろん、小柄な選手のクローズアウトであれば多少コンテストされても3ポイントを放たない理由は無くなった。
ミッドレンジ考察 そんな中、ファンの間では八村選手のミッドレンジへ期待を寄せる声が大きいことは認識している。確かにハイライトをみればスムーズな身のこなしから放たれるジャンパーには人を惹きつける美しさがある。ただ、考慮すべきはそれがチームの考え方にフィットするショットなのか。そして、相手のディフェンスゲームプランを挫き、大きな代償を払わせるショットなのかも考慮しなければならない。
まず、チームの哲学としてレディックHCは“効率”を重んじる。他球団のHCにも総じて同じことが言えるが、リム周りの2PAとオープンなキャッチ&シュートからの3Pをいかに増やしていけるか。これを選手たちに求めている。八村選手自身、8月に日本で「ミッドレンジを放つとベンチに下げられる」、「3Pを増やすことを求められている」と言及しており、ミッドレンジは最終手段であるべきというのが伝わってくる。
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