(* Yuki begins talking at 16:28 / 河村勇輝選手は16分28秒のところで話し始めます。*)

ブルズのシステムとの相性

ブルズは昨季、アップテンポでトランジションを重視し、ボールムーブメントを多用するオフェンスを構築しました。これは河村選手の強みと完璧にマッチするスタイルです。オープンコートではスピードがサイズのハンデを補い、ハーフコートでは混戦するポイントガード陣の中でも、河村選手のパスセンスが際立ちます。

河村勇輝:

"I feel like it fits me. I love the system. That's why it didn't take me a long time to adjust to the Bulls offense."
「僕に合っていると感じています。このシステムが大好きです。だからブルズのオフェンスに慣れるのに時間はかかりませんでした。」

メンフィスでの経験も、この適応の早さにつながっています。

河村勇輝:

"Both teams focused on transition offense. It fits me. I love the system. It didn't take me a long time to adjust."
「両チームともトランジションオフェンスを重視していました。僕に合っています。このシステムが好きですし、慣れるのに時間はかかりませんでした。」

"I miss Memphis, for sure. Memphis people are so nice. I wanted to play in Memphis this year, too, but it's business. I'm satisfied right now."
「メンフィスは確かに恋しいです。メンフィスの人たちはとても良い人ばかりでした。今年もメンフィスでプレーしたかったですが、これはビジネスです。今は満足しています。」

"The Bulls organization is great. Good opportunity for me."
「ブルズは素晴らしい組織です。僕にとって良い機会です。」

チームメイトとのやり取りで見える自信

河村選手のもう一つの特長は、決しておとなしくないこと。ポイントガードの気質なのか、自信の表れなのか、理由はともあれ、河村選手は自分の存在をしっかりと主張します。コート上でも、コート外でも。言葉の壁など関係ありません。

この一面は、ブルズ2年目のフォワード、マタス・ブゼリスにとって最初は少し驚きだったようです。ブゼリスは、河村選手のトラッシュトークの最も頻繁なターゲットだと自認しています。

マタス・ブゼリス:

"Yuki likes to talk a lot of trash. Every time he's with me, he's talking trash to me. I just want to say, 'Hi, good morning.' But he's already ready to go, especially when there's scrimmages."
「ユウキはトラッシュトークが大好きなんです。僕と会うたびに、トラッシュトークを仕掛けてきます。僕はただ『おはよう』と言いたいだけなのに、彼はもう準備万端です。特にスクリメージの時は。」

もちろん、河村選手はこの主張に異議を唱えます。

河村勇輝:

"He was lying. He starts it every time."
「彼が嘘をついています。毎回、彼から先に仕掛けてきます。」

後日、記者がブゼリスにこのトラッシュトークについて改めて尋ねたところ、彼は笑いながら

"I lied"
「僕が嘘をついていました」

と認めました。この率直なやり取りが、二人の良好な関係と河村選手がチームに溶け込んでいることを物語っています。そして、ブゼリスはこの姿勢を尊敬しています。

マタス・ブゼリス:

"At his height, what he does is probably the most incredible thing I've seen on the basketball court."
「彼の身長であれだけのプレーができるのは、おそらく僕がバスケットコートで見た中で最も驚くべきことです。」

チームメイトやコーチからの信頼を得ることは、河村選手にとって難しいことではありませんでした。

チームへの貢献に集中

サマーリーグから2ウェイ契約を勝ち取ったことは、河村選手にとって大きな自信となりました。今は情報を吸収し、チームの一員として成長することに集中しています。

河村勇輝:

"We've been building our chemistry and relationship with each other. I'm still learning what I need to do to impact winning."
「僕たちはお互いにケミストリーと関係性を築いているところです。勝利に貢献するために何をすべきか、まだ学んでいる最中です。」
"I just want to contribute to the team in any way I can. I have to be consistent with my performance, no matter if I'm in the NBA or (with) the G League. I just want to focus on contributing."
「チームに貢献できることなら、どんなことでもやりたいです。NBAでもGリーグでも、一貫したパフォーマンスを保つ必要があります。ただチームに貢献することに集中したいです。」

その姿勢は、プレシーズン初戦でも明確に表れました。ブゼリスは河村選手のプロフェッショナリズムを高く評価しています。

Buzelis talks about Yuki at 4:48/ブゼリス選手は4分48秒のところで河村勇輝選手について話しています。

マタス・ブゼリス:

"He was staying ready. That's always a plus. You have to stay ready on the bench. You never know when your name will be called. So he did a great job with that. And I also reminded him to stay ready, and he's an amazing player. He got his opportunity and he showed it."
「彼は常に準備ができていました。それは常にプラスです。ベンチでも準備を怠らないことが大切です。いつ名前を呼ばれるか分かりませんから。彼はその点で素晴らしい仕事をしました。僕も彼に準備を怠らないようにと伝えましたが、彼は素晴らしい選手です。チャンスを掴んで、それを証明しました。」

シカゴで掴む新たなチャンス

河村選手はブルズのシステム、チームメイトとの関係、そしてシカゴのファンからの期待に支えられ、自信を深めています。メンフィスでの経験を活かし、トランジションを重視するブルズのスタイルは、彼にとって自然な環境です。

この信頼と自信をベースに、河村選手は今季もブルズでさらに存在感を高め、チームに欠かせないプレーヤーとして成長していくでしょう。シカゴのファンも、コート上での彼の活躍を心待ちにしています。


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